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我谷盆(わがたぼん)とは

 

石川県、江沼郡、菅谷と九谷の中間(現 加賀市)で、山中温泉よりの谷あいにある我谷村(わがたにむら)で、江戸時代初期来、生活具として作られた木地盆である。

材はこの村に多くとれた栗を用いており、丸太を割って板にするという素朴な製法により、同寸法の盆は二つとないと言われている。

この盆の特色は一枚板からノミで縁まわりをくり出し、見込みには丸ノミの平行線を鮮明に刻みつけているところにある。これが素朴であるが実に美しい装飾となっている。

しかし、我谷村(わがたにむら)は昭和三十三年ダム建設のため水没したことは惜しまれる。

 

著者 瀬良陽介  

「盆百選」(平安堂書店)より抜粋 

森口信一プロフィール

1952北海道生まれ

19773月 京都市立芸術大学美術学部彫刻科 卒業

1987黒田乾吉氏より拭漆の講習を受ける/京都

2001我谷盆の研究・制作を始める

2003~2010大阪成蹊大学芸術学部 工芸非常勤講師

2006みのお ものづくり表現未来塾 木工コース講師 

2016加賀市山中温泉 風谷町に工房を持つ

来る11月11日(金) NHKBSプレミアム「美の壺」 木の器というテーマの番組の中で、我谷盆について紹介されることになりました。

​ご高覧いただけると幸いです。

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